「すべての美は数式であり、ファッションは学問である」と力説するファッションプロデューサー・服飾専門家のしぎはらひろ子です。この連載では、ファッションのプロとして身につけておいてほしい「ファッション理論」をお伝えしていきます。
3回目のテーマは「服装の歴史」。歴史を知ることで、商品説明や接客中の会話などに使える“話題の引き出し”を増やすことができますよ。
ファッションの歴史を知ることの重要性
例えばネット検索で今のトレンドを調べていると「今年のトレンドは80年代のリバイバル」や「Y2Kファッションに注目」など、過去のトレンドからエッセンスを取り入れた新しいファッションが出てきます。ほかにも本部で行われる内覧会や商品説明会で「この商品は、今年のトレンドとして注目されている70年代のヒッピーのスタイルをベースに……」といった説明を聞いたことはありませんか。
その説明を聞いて、皆さんは70年代のヒッピーのスタイルや、80年代ファッションがどんなものか思い浮かぶでしょうか。
ここで視点を変えて考えてみましょう。
お客さまにフリルがふんだんにあしらわれたワンピースをお薦めしたとします。そこで「このフリルはロココ調のロマンティックな装飾をイメージして……」と、商品説明会で聞いたことをそのまま伝えたとします。それを聞いたお客さまは「?」となんだかピンと来ていない表情をしました。こういう場面では、どんな説明をするといいでしょうか。
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