1991年から続く、ビームス、ユナイテッドアローズ、ノーリーズ、ビショップ、アバハウスのアパレル5社による販売員の質的教育活動「スペシャリティ ストアーズ アソシエーション(以下、SSA)」。1年間を通して、研修やビーチクリーン、チャリティパーティなどの社会貢献活動を実施し、企業の垣根を超えて学び合うことができる。
今期2025年度も各社で勤務するショップスタッフを中心に約35名が参加した。
2025年度の年間テーマは「多様性の時代に合わせた『ファッションを楽しむ』を考える。そして2026年2月26日に開催された今期最後の研修、SSAフォーラムⅡでは「『ファッションを楽しむ』と『時代』のつながり」をテーマに、ビームスディレクターズバンク エグゼクティブクリエイティブディレクターの窪浩志さんとユナイテッドアローズ上級顧問クリエイティブディレクション担当の栗野宏文さんによるトークセッションがおこなわれた。

2人には、70年代から各年代に着用していた自身の服を持参してもらい、その服とどのように出会い、体験を積み重ね、楽しんできたのかを語ってもらった。
自己紹介がてら幼少・学生時代のファッション体験から始まり、なにに影響を受けてファッションが好きになったのか、持参したアイテムとの出会い、どう着こなしていたのかなどを語ってくれた。
驚いたことに、これらの服はいまでも現役で着用しているということ。栗野さんは「服は道具だからこそ、自分が着たいように自由に着ればいい」と語り、暗黙のルールに縛られ過ぎることが、かえって業界の可能性を狭めてしまうと参加者たちに伝えた。
休憩中には、持参アイテムをもっと近くで見たいと参加メンバーが群がるシーンも見られた。


トーク後半では、2人の販売員時代のことやお客さまへファッションの楽しさをどう伝えてきたかなど、参加者たちにとって、時代を越えて役に立つ体験談を聞くことができた。
2人のレジェンドによるトークセッションは、途中休憩をはさみながら約2時間。それでももっと聞きたくなる内容に、参加者たちも高揚している様子だった。
どんな話が印象に残ったかと参加者たちに尋ねると、「服にそこまでこだわりのないお客さまに“楽しさ”を伝えるには、自分たちがプロのアマチュアを極めることが大切という言葉が頭に残っています。もっと自分なりに咀嚼して、それを身につけていきたい」「知識と知恵の違いに納得しました。今日聞いた知識を知恵に変えられるように、自分のものにしたい」と、ただ話を聞いて知識を得るだけでなく、それを自分の中で活かしていこうと考えていた。
午後からは2人への質疑応答を経て、各テーブルで今日得た知識を整理し、お客さまへどう伝えていくかをディスカッション。今後はそれを自店へ持ち帰り、参加者たちが一緒に働くスタッフやお客さまへ伝えていくことになる。

ファッションは一見すると軽薄に見えてしまう部分もあるが、ファッションから歴史を知り、ものづくりを知り、経済を知り、政治や文化を知ることができる。それを自分の知識としてとどめず、お客さまにもその楽しさを感じてもらえるよう伝えるのが、ここにいる販売員の役目であると改めて感じた。
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