ファッション・ビューティ業界を中心に、総合的な店舗運営コンサルティングをおこなっている株式会社BRUSHの秋山恵倭子です。
前回から12回にわたって「店長」という仕事の魅力と、仕事との向き合い方について、ラグジュアリーブランドの販売に長年に携わった経験を踏まえてお話ししていきます。
店長の仕事はスタッフを育成し、スタッフが数字を創れる仕組みをつくることです。前回は、店長として持つべき心構えと認識してもらいたいことをお伝えしました。今回は、具体的な管理・育成の仕組みをつくるために必要な店長が身につけておきたい考え方、力についてフォーカスしていきます。
パッションとロジックがないと店は成功しない
第1回で、店長はブランドを預かる“社長代理”のような存在である、と申し上げました。ですが、研修などで店長のみなさんにお会いすると、数字を作らなくてはいけない、部下を育てなくてはいけない、と同じような悩みを抱えて苦しまれています。
販売職を選ばれている皆さんは、ファッションが好き、そして接客が好き、という方々だと思います。その中でも特に責任感や達成意欲があり、ポジティブマインドのある人物が、そのパッションを買われてある日突然のように店長に任命されることも少なくありません。そのため、スタッフやお店をどう導いていけば良いのかわからずに思い悩んでいる、ということがあります。
ここで必要になるのは論理的思考、ロジックでものを考えること。
ロジックという言葉には「論理」や「理屈」といった意味があります。物事を体系的に整理して筋道を立てて考えること、要はロジカルな思考力が店長には必要なのです。
ロジックに考えるために必要な共通言語
ロジカルな思考力を持ちましょう、と書くと難しいように感じますが、簡単にいえば「算数でものを考える」ことです。
店には必ず予算管理表がありますが、店長はそこに書いてある数字を見て、自店の年間売上予算、月間売上予算、昨年対比などは理解されていると思います。
では、スタッフはその予算管理表を見て理解できていますか?
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330 JPY販売の神様が伝える “勝てるチーム”の店長とは ―第3回 ロジックでものを考えるとは―
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