株式会社マザーハウスは、バングラデシュのバッグ工場長を務めるマムンを新たに取締役として選任した。生産現場のリーダーが経営の意思決定に加わることにより、製販一体の強みを活かす商品を提供し、理念の実現に向けてさらなる成長を目指していく。
マムン氏は取締役への打診されたとき、「感動して心が震えました。このようなことが起こるとは想像していませんでした。自分は職人として入社して技術を磨き、工場長としては常に商品開発と生産について考えてきました。経営者としてビジネスサイドにジョインすることは、楽しみでもあり、さらに自己研鑽しなければとも思っています。私たちのブランドはいろいろな国が関わって動いていて、私たちはそれを楽しみながらやっています。グローバルブランドとしてもっと大きく成長するために、これからも全力で取り組みます」とコメント。
マムン氏が工場長を務めるマトリゴールは、2008年に設立したマザーハウスの自社工場。所在地はバングラデシュの首都ダッカ郊外にあり、バングラデシュが誇るジュート(黄麻)、レザー(皮革)のバッグ・革小物を生産している。スタッフ4名からスタートし、現在は約330名が勤務している。
工場のコンセプトは”第2の家”。働くスタッフにとって安全・安心な工場を目指して、定期的なメディカルチェックを始めとした福利厚生を充実するなど、バングラデシュから世界に誇れる工場を目指している。工場名はベンガル語で「マザーハウス」を意味している。
山口絵理子代表は「マムンを日本法人である株式会社マザーハウスの取締役にすることを、副社長の山崎と意思決定しました。それは100%、マムンの実績と貢献の結果です。300名を超えるスタッフをコロナ禍でも牽引し、新規開発を止めず、品質面でも改善を続け、全体として、財務的にも非常に優秀な工場経営をしてくれています。生産地から始まったブランドである私たちに、生産地のリーダーがボードメンバーとして入ることの意義、それが途上国におけるまた一つの夢になり得ると信じています」とコメントを出した。