ポーラ美術館では2024年5月19日(日)まで、1920年代のパリを中心にヨーロッパやアメリカ、日本における機械と人間の関係性を多彩な作品や資料によって紹介する企画展「モダン・タイムス・イン・パリ 1925―機械時代のアートとデザイン」を開催中だ。
1920年代を迎えたフランスの首都パリは、第一次世界大戦からの復興によって急速に工業化が進み、「機械時代(マシン・エイジ)」と呼ばれる華やかでダイナミックな時代を迎えた。特にパリ現代産業装飾芸術国際博覧会(アール・デコ博)が開催された1925年は、変容する価値観の分水嶺となり、工業生産品と調和する幾何学的な「アール・デコ」様式の流行が絶頂となった。
日本では1923年(大正12)に起きた関東大震災以降、急速に「モダン」な都市へと発展するなど、戦間期という繁栄と閉塞の狭間に機械や合理性をめぐる人々の価値観は大きく変化していった。
本展覧会では、コンピューターやインターネットが高度に発達し、AI(人工知能)が生活を大きく変えようとする現在から、機械に対する賛美と反発が同時に現れた100年前の文化の様相を振り返る。絵画や彫刻のみならず、ポスター、香水瓶、蓄音機など幅広い作品や工業製品は、私たちが未来をどのように生きるかを問いかけていく。
展覧会概要
会期:2023年12月16日(土)~2024年5月19日(日) ※会期中無休
会場:ポーラ美術館 展示室1、2
主催:公益財団法人ポーラ美術振興財団 ポーラ美術館
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
会場構成:中原崇志、永田耕平
展覧会Webサイト:https://www.polamuseum.or.jp/sp/moderntimesinparis1925/