ショップに行けば必ず会える販売員さん。最近はSNS発信で人気の販売員さんも増えて、スタイリングの参考にしていたり、実際にショップへ行ってみたりしたことがある方も多いのではないでしょうか。
【全国ショップスタッフファイル】では、「オシャレな販売員さんにスタイリングしてもらいたい!」「素敵な接客を受けてみたい!」という方の思いに応え、全国にいるオシャレで接客上手な販売員さんをご紹介していきます!
今回は、今年度の「パルシップ」にて最優秀賞を受賞した「ラシット」東京ソラマチ店に勤務する石倉夏実さんをご紹介。学生時代からアルバイトで販売員をしてきた石倉さんが思う、販売職のやりがいや素晴らしさについて伺いました。
お客さまのことをどれだけ知ることができたか
―販売員として働くことになったきっかけ、この業界で働こうと思った理由は?
学生時代からスポーツショップで販売のアルバイトをしていて、その頃から接客の仕事が好きになりました。その後、就職活動するときにファッションの分野で販売に挑戦しようと思い、いまに至ります。
―スポーツショップのアルバイトすることになった経緯は?
両親の影響で子どもの頃からウインタースポーツをしていたからです。自分が実際に身に着けたことのあるウェアやグッズなど、自分が良いと思った商品をおすすめして、それをお客さまに喜んでもらえることがやりがいでした。当時は毎シーズンご来店する顧客もいました。
―取り扱うアイテムが変わり、接客する上で大変だったことはありませんか。
商品が変わってもやることは変わりません。いまはバッグを販売していますが、これが服であっても、スポーツアイテムだとしても、結局はお客さまと楽しく会話し、そこから本当にお客さまが求めているものを導き出していくことは変わらないです。
―接客のモットー、心がけていることは?
自分自身が楽しむことを大切にしています。もう一つはお客さま一人ひとりを振り返ることです。
―どんなことを振り返るのですか。
販売職は売上をとることが仕事ですので、まずは「どういう接客ができたら売上につながったのか」という売上面での反省をします。もう一方で「どんなお客さまだったのか第三者に説明できるか」という視点で、そのお客さまをどれくらい深く知ることができたかを振り返ります。深掘りできていればいるほど、結果的に売り上げにつながっています。
自分が変わらず好きでいられるものを見つけること

―今日のスタイリングのポイント、日々のスタイリングで心がけていること
「ラシット」では、ユニフォームとしてシーズンごとに着用するアイテムが決まっています。今シーズンは、店頭で現在販売中の白シャツです。
基本的にシンプルなスタイルが好きで、普段から白Tにデニム。そこにアクセサリーやキャップ、メガネなどの小物をその日の気分で合わせています。
―ヘアメイクのポイントは?
ヘアメイクもシンプルで、ここ3年くらいは変化がありません(笑)。
―おしゃれになるためには何をすればいいですか?
自分が変わらず好きでいられるものを見つける、自分のスタイルを見つけるといいと思います。若い頃はいろいろ挑戦してきましたが、結局はお気に入りのものばかり身に着けてしまうので、「私はこういうもの、こういうスタイルが好きなんだ」ということがわかりました。いまはそれを大切にして、毎年ちょっとだけトレンドというか、そのときに気になるものを取り入れる感じです。
―いつもバッグの中にあるこれだけは欠かせないものは?
SNSの撮影用に自分の持ち物を小道具として使うことがあるので、毎日、ハンドクリームやフェイスミスト、ハンドタオル、ポーチなどを常に持ち歩いています。バッグも含めて、持ち物もモノトーンですね。

―これからの目標は
店長職は、いまや目指したいと思われない役職になってきているので、少しでもそれを払拭したいと思っています。パルシップはその糸口にし、私の姿を見て「店長を目指してみよう」と思うスタッフが出てきてくれるようになれたらいいなと。
また、販売は毎日、初めてお会いするお客さまとお話し、商品をお勧めして売上をとるという、普通に考えても凄い仕事です。そのためには、毎分、毎秒、常に成長することを意識して仕事することです。
―あなたにとってファッションとは?オシャレをすることの意味は?
ちょっと難しい質問ですね(笑)。自分と向き合い、自分の好きを知り、自分らしさを発揮することかな。

石倉夏実 いしくらなつみ
学生時代からスポーツ店で販売のアルバイトを経験。パルの「出る杭を引き上げる」社風に共感し、2014年に新卒入社。25年2月に開催された社内接客ロールプレイング大会「パルシップ」では最優秀賞を受賞。