メーカーズシャツ鎌倉株式会社(以下、鎌倉シャツ)は、2023年から愛媛県今治市で最高級品種の綿花である「超長綿」の栽培を始め、紡績、織布、縫製などの全製造工程を国内で完結させる「ALL MADE IN JAPAN」のシャツ製作に挑戦している。
昨秋、初めて収穫した綿(しまなみコットンと命名)から約1年の製作期間を経て、ドレスシャツが完成。ALL MADE IN JAPANシャツの第一号となる「しまなみコットンシャツ」(税込1万3200円)を2024年11月22日から国内全店舗とオンラインストアにて、数量で販売開始した。
昨秋に収穫した綿から種も採取し、今春その種を植えた2024年を皮切りに、国内繊維業界の発展や日本各地の休耕田の活用などを目指す「しまなみコットンプロジェクト」が始動。鎌倉シャツが掲げる本プロジェクトにも、ご注目ください。
鎌倉シャツは1993年の創業以来、最高品質のシャツを提供するためにMADE IN JAPANにこだわり、縫製のみならず紡績や織布も日本製の比率を高めてきた。2023年からは、原材料であるコットン栽培に着手し、鎌倉シャツの基準を満たす高級綿の「超長綿」を生産する国内農家を探し求め、出会ったのが愛媛県今治市にある「しまなみコットンファーム」だった。
世界でも超長綿が採れる生産地は限られ、流通量も数%と希少な綿花であり、日本では栽培が難しいと言われていたが、鎌倉シャツのスタッフが自ら「しまなみコットンファーム」で栽培。昨秋、国産オーガニックコットンの収穫に成功した。
収穫したコットンは、ユニチカトレーディングの紡績技術と鎌倉シャツの企画製造技術により、約1年の製作期間を経て、原材料から紡績、織布、縫製に至るまで一貫した“ALL MADE IN JAPAN”のドレスシャツが完成した。
また、繊維製品の国内自給率はわずか1.5%であり、MADE IN JAPANは危機的状況に置かれており、原材料や生産地を他国に依存する状況は各生産工程を経て日本に商品が届くまでに多大なエネルギーを要している。それらの課題に向き合うべく「しまなみコットンプロジェクト」も始動。
昨秋収穫した綿から種を採取し、その苗を植えた2024年5月のローンチイベント「しまなみコットン初植祭2024」を皮切りに、プロジェクトが本格的にスタートしている。