ワールド・モード・ホールディングス株式会社は、2023年12月~2024年1月に販売職を中心にファッション・ビューティー業界で働く259名を対象とした労働環境やハラスメント、様々な差別などに関する意識調査を実施した。その結果をレポート「ファッション・ビューティー業界における人権意識調査2024(主に販売職経験者を中心としたアンケート調査と分析)」としてまとめ、公開している。
ファッション・ビューティー業界は多くの人材に支えら、グループの中核事業として人材事業を営むワールド・モード・ホールディングスは、その雇用や労働条件に深く関与している。そこで、サステナビリティ視点のマテリアリティ(重要課題)のひとつに「すべての人権が尊重される社会の実現」を掲げ、ファッション・ビューティー業界において横断的にサービスを提供する企業として、業界の人権尊重への認識を高め、各企業へ責任ある取り組みを促すことを目的とする活動を推進。2023年には、グループの人権方針を策定した。
今回、グループの人権に関するサステナビリティ活動を中心的に推進するサステナビリティ委員会 人権分科会が、ファッション・ビューティー業界の主に販売現場における労働環境、待遇、ハラスメント、差別などに関して質問し、業界で販売職を中心とする就業経験者259名の皆様に回答いただいたアンケート調査結果を、考察および提言とともにレポートとしてまとめた。
サステナビリティへの社会的な関心が高まる中、ファッション・ビューティー業界においても、働く人々の労働環境や働き方の改善、人権の尊重への意識向上が重要課題として認識され、業界および各企業においてこれら課題への取り組みが推進されている。
調査概要
■調査方法:株式会社iDAが運営するダイレクトリクルーティングサイト「MyBRANDS」登録者に対してアンケート調査を実施。
■調査対象:全国の販売・接客業務を中心とするファッション・ビューティー業界の就業経験者
■有効回答数:259名
■調査時期:2023年12月~2024年1月に実施
主な調査結果について
労働環境について
残業時間は全産業平均と比較し少なめの状況が示される一方で、サービス残業が常態化の傾向。給与への満足度は低い結果に。
販売職は一般的にシフト制の固定時間での交代勤務制をとることが多いためか、残業時間は全業界平均と比較しても少なめの傾向が示された一方で、半数近くがサービス残業をしていると回答。特にファッション業界の販売職の場合、店舗営業時間中は接客に集中し、他の多数の業務を本来の就業時間の前後に行い、サービス残業が誘発されやすくなる状況が推測される。
また報酬・待遇に関する回答からは、自身の給与には必ずしも満足していない現状が見受けられた。
ハラスメント・差別について
職場で気になるハラスメントは「パワーハラスメント」、気になる差別・人権問題は「女性差別」に多数が回答。
職場で気になるハラスメントに対しては「とくになし」に156件の回答があった一方で、「パワーハラスメント」が165件と最も多い結果となり、ファッション・ビューティー業界の労働環境においても、不当な扱いなどを感じるケースが発生していることが見受けられる。
気になる差別・人権問題については「女性差別」が111件と最も多く、その内容として業務や待遇について差別を感じるという回答が最も多い結果となった。また「外国人差別」「障がい者差別」「LGBTQ差別」に対しても、各々の項目において、差別的な対応があったという回答があった。
調査結果の詳細はレポート完全版にて、各調査結果項目についての考察および提言とともにまとめている。
レポート完全版はこちら https://worldmode.com/img/pdf/HumanRightsReport2024.pdf
ワールド・モード・ホールディングス https://worldmode.com/
ワールド・モード・ホールディングスのサステナビリティ活動について https://worldmode.com/sustainability
ワールド・モード・ホールディングスの人権方針について https://worldmode.com/jp/sustainability/human-rights