販売員は接客だけがお仕事だと思ったら大間違い。スタッフのマネジメントや在庫管理、店舗運営など、業務は多岐にわたります。それゆえに悩みもさまざま。自分の接客力を上げたい。スタッフの接客力も上げたい。売上はどうやったら上がる?マネジメントって何するの?などなど。
このリレー連載では、いま店頭で何が起きていて、店長たちは何に悩み、どう解決したのか。リアルな課題とその解決策を、JUNグループの各ショップで働く現役店長たちが伝えていきます。
6回目は、だれでも一度は悩む「顧客づくり」をテーマに、「ロペ」アミュプラザ長崎新館店の針尾朋香店長に語っていただきます。20年以上通われる顧客もいる同店では、どのように顧客とお付き合いしているのでしょうか。
スタッフを会話に巻き込み、お店自体のファンに
アミュプラザ長崎新館店は、売上のほとんどを顧客が支えているお店です。例えばショップイベントを開催すると、売上の大半は顧客のお買い上げで占められます。特に長く通われているお客さまは20年以上になり、母娘三世代で来店される方もいます。
このお店は元々、長崎県内の別の百貨店へ出店していましたが、撤退が決まった際、お客さま方から存続希望の声をたくさん頂き、アミュプラザ長崎新館へ移転することになった経緯があります。そのくらい地元の顧客の皆さんに愛されているお店です。
私は当時、地元百貨店に勤務していましたが、移転オープンが決まる頃に「ロペ」でサブ店長をしていた知人から「一緒に働かない?」と誘われて転職し、現在に至ります。
移転後も通っていただけるお店にするためには、スタッフ一人ひとりが顧客づくりに力を入れることももちろん大切なのですが、店全体でお客さまと関係性を築き、お店の顧客になっていただくことが重要だと考えています。
私たちの場合は、お客さまがいつ来店しても顔見知りのスタッフがいるように、どのスタッフもお客さまとお話できる関係性を築けるよう心がけています。例えば、私が接客しているときに手の空いているスタッフがいたら、一緒に会話に入るように促します。また、ほかのスタッフがいても手が離せないとき、不在のときには、スタッフのことを会話の話題に取り入れます。お客さま一人に対しスタッフ二人で接客することもあれば、お会計のタイミングにほかのスタッフと少し話をする時間をつくることもあります。
女性スタッフは産休・育休・家族の転勤などで、お店を離れることがたびたびあります。そのスタッフがいなくなっても、お客さまに気兼ねなく、継続的に来店していただけるように、こちらから積極的にスタッフ全員と話ができる環境をつくることを意識しています。
記憶に残る接客で信頼を積み重ねる
顧客づくりにおいて私が心がけていることは、お客さまが私に何を求めているかを考えることです。“自分の考える満足”と“お客さまが求める満足”は違うということを前提に、いかにお客さまが求める満足を想像し提供できるかを考えます。
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330 JPYリレー連載「わたしの場合、みんなの場合」Part.6 店の顧客のつくり方―ロペ アミュプラザ長崎新館店 店長 針尾朋香さん
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