世界でも珍しいコスチュームジュエリー(装身具)専門の美術館であるアクセサリーミュージアムで、収蔵庫の改修によって改めて明らかになった私的な収蔵品が一堂に会する企画展「館長!これどうするんですか!?」を2024年1月23日(火)~5月25日(土)まで開催している。
アクセサリーミュージアムは、コスチュームジュエリーのメーカーベンダーであった田中美晴・元子夫妻のコレクションをもとに設立された私立美術館。そのほとんどはファッション(特に彼らの仕事であった装身具)に関するもので、1960年代後半の海外渡航解禁間もない頃から買い付けやリサーチのために蒐集されてきた。しかしその一方、実はおのおのが趣味に任せて購入した私的な「土産物」が収蔵庫のかなりの割合を占めているという。
例えば中型犬ほどの大砲、人骨が使用されることも多い密教儀式用ホルン、超絶技巧の刺繍で全身が彩られた清朝の皇帝服(龍袍)、爪の先ほどしかないミニチュアなど、全く一貫性のない、単なる土産物と呼ぶには玉石混交すぎるアイテムたちは、時に学芸員を泣かせ、時に笑わせ、そして時にぎっくり腰を発症させた。
本企画展では昨年おこなった収蔵庫の改装で新たに「発掘」されたこれらアイテムを展示しつつ、2025年の開館15周年に向け、あらためて私立美術館としての「所蔵品」の魅力について考える。夫妻は展示内容の充実を目的とした蒐集に現在も力を入れており、美術館としても収蔵数としても成長を続けている。
つい「館長!これどうするんですか!?」と叫んでしまうような私立美術館ならではの悲喜こもごもを思いながら鑑賞してはいかがだろうか。
館長!これどうするんですか!?展 概要
開催期間:2024年1月23日(火)~5月25日(土)
開館時間:10:00~17:00(16:30最終入場)
会場:アクセサリーミュージアム(東京都目黒区)
入館料:一般/1000円 学生/600円(小学生以上)障害者割引有
※入館料で常設展および企画展がご覧いただけます。
公式サイト http://acce-museum.main.jp/
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