東京都が昨年より開始してきた「Fashion Designers Accelerator Tokyo」の2023年度販路開拓支援対象デザイナー5名が決定した。
「Fashion Designers Accelerator Tokyo」とは、ファッション業界をリードし国内外で活躍できるファッションデザイナーの育成を目指すプロジェクト。事業前半では、世界でビジネスを成功させているデザイナー、バイヤー、海外のメゾンで活躍経験のあるデザイナー、海外市場販路開拓の専門家、テキスタイルのプロフェッショナル、ジャーナリスト、AIのエキスパート、創業支援コンサルタントなど、若手デザイナービジネスの周辺で活躍する方々によるセミナーや、尾州テキスタイル産地のフィールドワークを実施。これらの参加者の中から、後半の販路開拓支援事業に参加する5人のデザイナーが選出された。
選出されたデザイナーには、2024-25秋冬コレクシンの販売促進奨励金として上限50万円が支給されるほか、来年3月には5ブランドによる合同展示会の開催、展示会開催前にはお披露目イベントも予定している。
なお、来年3月に開催される合同展示会には、東京都が前年度開催したNext Fashion Designer of Tokyo と Sustainable Fashion Design Award の入賞者も作品を展示される。
選出デザイナー(五十音順)
川崎 加奈 Kana Kawasaki(カナ カワサキ)
京都女子大学生活造形学科でアパレルを多角度から学び、アパレルブランドに入社。販売・生産管理を経てデザイナーとして従事する傍ら、ここのがっこうへ通い、オートクチュールを扱うブランドにてインターン経験を積む。2022年台東デザイナーズビレッジに入居しブランド立ち上げ、2023年春夏コレクションよりスタート。
新谷 紘孝 MAISON ALTERNATIVE(メゾンオルタナティブ)
1989年生まれ。山口県出身。文化ファッション大学院大学卒業後、株式会社イッセイミヤケ入社。2019年に独立後、フリーランスデザイナーとして活動しながら、2020年にMAISON ALTERNATIVEを立ち上げる。
竹島 綾 AYÂME(アヤーム)
セントラルセントマーチンズニットウエア科を首席で卒業。在学中に渡仏し、日本人として初めてCHANELにて刺繍デザインを手掛ける。帰国後、デザインスタジオ〈maison ayâme〉を設立。2021年より〈AYÂME〉 としてブランドをスタート。第40回毎日ファッション大賞新人賞ノミネート。
中里 昌男、柿沼昌一 offline.(オフライン)
【中里】1987年、中国生まれ東京育ちのミックスチャイルド。2007年、単身渡米しカリフォルニア州立大学マーセッドカレッジを卒業後、ニューヨークに転居し、SABIT NYCにて4年間デザイナーアシスタントとして在籍後、独立。2014年に東京に拠点を戻し、スタイリストやアパレル代理店などでコーディネートを努め、2018年に自身のブランドをバーニーズニューヨークにてローンチ。2021年にクリエイティブチームRiverside Agency(RA Inc.)を立ち上げる。
【柿沼】1987年、東京下町生まれ。高校卒業後2006年、ヒコ・みづのジュエリーカレッジに入学しジュエリーを学ぶ。卒業後2008年、自身のオリジナルブランドを立ち上げ、NYのアパレルブランドとのコラボレーションアイテムを発表。2018年にデザイナーであるMasa(中里)と共にoffline.を結成した。
山本 奈由子 tactor(タクター)
愛知県生まれ。中部ファッション専門学校卒業後、ロンドンのセントマーチン美術大学大学院卒業。在学中よりアレキサンダーマックイーン、ヴィヴィアンウエストウッド、イーリーキシモトのデザインチームにて経験を積む。帰国後、国内デザイナーブランドでの勤務を経て2017年にブランド tactor を始動。