株式会社ジュンが、2020・21・22年入社の社員を集めた同期会「DO-KI DOKI DOKI KAI」を2023年9月26日に開催した。
ファッション企業の同期会だけあり、この日は「オレンジ」がドレスコードとして指定された。色彩心理における「オレンジ」の色は、温かさや明るさ、元気など、ポジティブで前向きなイメージを想起する。コロナ禍の3年間に入社した社員たちにとって、いろんな意味でふさわしい色だと感じた。
会場には、思い思いのオレンジ色のアイテムを身につけた社員たちが、全国から77名集まった。あるタレントが「白には200種類ある」と言っていたが、オレンジにもいろんな色があると会場を見回して思った。

コロナ禍に大人数で集まることが制限され、多くの企業で入社式や研修などが中止を余儀なくされた。ましてや全国に店舗展開するアパレル企業の場合、研修後には社員が各店舗へ配属されることから、例年より同期とのコミュニケーションが希薄になっていることが課題だった。そこでジュンでは、この3年間に入社した社員たち頑張りに会社から感謝の気持ちを送るのと同時に、あらためて同期や1年先輩・後輩と共に仲間の存在を意識することで、モチベーションアップや関係構築につなげていく同期会を開催することにした。

同期会は『絆を深める仲間を増やす』をゴールに、前半は研修、後半は会場を移して懇親会が行われた。
研修は、入社年度で7チームに振り分けられ、モチベーションマップを用いて、自分の歩んできたカルチャーを語るワークショップが行われた。最初に自分の歩んできたカルチャーを語ったのは、佐々木進代表取締役社長。10歳の頃の写真が大きなモニターに映し出され、「子どもの頃のことから話したら3時間はかかるね」と冗談を交えつつ、ファッションへ傾倒していった経緯、音楽とファッション、インポートブランドとの出会い、1989年にJUNへ入社した経緯、どんなことをしてきて、現在に至ったのかを語った。
それをお手本に、各チームで自分の生い立ちを語り合った。最初はどのチームも緊張した空気が流れていたが、全員が話し終わる頃にはすっかり打ち解け、各テーブルに笑顔が溢れていた。
同世代だからこそ「何が好きだった?」といった音楽やアイドル、ファッション、アニメなど、さまざまなカルチャーについての質問が出てきたり、現在の仕事について聞き合ったり、話題は尽きない様子だった。


研修後半は「プロフェッショナル 接客の流儀」と題し、商業施設開催のロールプレイングコンテストで優秀な成績を収めた3人の対談が行われた。ロールプレイングコンテストに挑戦した理由から始まり、どんな練習をしてきたか、また、日頃の接客で心がけていることやモチベーションなど、販売職について理解を深めることができる対話が繰り広げられた。

懇親会では、ウェルカムドリンクに同社が運営するワイナリー「シャトージュン」のワインを楽しみながら歓談タイム。会場中庭ではコーポレートYouTube「House of culture JUN」によるスナップ撮影が行われた。食事はエリア別にテーブルにつき、ビンゴゲームや歓談を通して、さらに同期とのコミュニケーションを深めていった。


最後は佐々木社長より、参加者一人ひとりに企業メッセージ「YOU ARE CULTURE.」が入ったトートバッグが手渡され、感謝の気持ちが伝えられた。

同期会を企画した人事部の日色宏吉さんは、「会社の成長には、社員一人ひとりの成長が不可欠です。そのためには(仕事に)思いや情熱を注げることが必要ですし、それにより自発的な成長も促されます。これは同期という仲間がいることで、より気づけるものであると思います。働き方に刺激を受けたり、同期という存在がいるから頑張ることができたりします。そのきっかけになると考え、今回の同期会を開催しました」と話す。
学生時代の同級生は学校を卒業すると疎遠になるが、仕事の同期はその後も関係が続いていくことが多い。地理的な距離は遠くても、同じ会社で頑張る同期を感じることができるだけで「頑張ろう!」という気持ちが湧いてくるだろう。そのベースになるイベントになったのではなかろうか。同期がいる職場での勤務経験がない筆者にとっては、とてもうらやましく見えた。