吉祥寺駅公園口から井の頭公園へ抜ける七井橋通りは、古着屋やアジアン雑貨屋、オシャレな飲食店などが軒を連ね、吉祥寺エリアでも特に賑わいのある通り。井の頭公園に入る手前には吉祥寺の焼鳥店「いせや」公園店があり、食欲をそそる香りが周辺に漂っている。
その「いせや」の前の路地を入ったところにある、東京都が運営するインキュベーション施設 チャレンジショップ『創の実』吉祥寺にリメイクブランド『Mother’s made(マザーズメイド)』が、2023年9月7日(金)にオープンすると聞き、さっそく足を運んだ。
「吉祥寺に店を持ちたい!」その夢が叶う
『マザーズメイド』は、元『Candy Stripper(キャンディ ストリッパー)』デザイナーの菊地千春さんが2019年から始めたリメイクブランド。1990年代に『キャンディーストリッパー』で一世を風靡し、約10年間のデザイナー経験を活かして、次のステージに向かうため退社。もっと広くアパレル業界を見てみたいと中国へ渡り、北京の縫製工場や上海のアパレルメーカーでデザイナーとして勤務してきた。他にも日本のアパレルメーカーからの依頼でデザイン業務やスタイリストをしたり、VMDの仕事にも携わってきた。
中国でも約10年働いた2017年、妊娠したのをきっかけに日本へ帰国。育児をしつつ、アパレル在庫を海外輸出する仕事をしていた夫の手伝いをしながら、大量廃棄の現実に疑問を抱き、リメイクブランドの立ち上げようと動きだした。しかし、縫製はあまり得意ではなかった菊地さんは、お直し屋で修業をしながら、リメイクアイテムをつくり始めた。
『マザーズメイド』のコンセプトは『ときめきがなくなってしまった洋服に再びときめきを』。世の中から不要になってしまった古着やメーカー在庫商品を新しいデザインにリメイク&デザインして、新たな価値を付けて販売している。これまでは、ネット通販やポップアップストア、吉祥寺で行われているフリマイベント、デザインフェスタなどのイベントで販売をしてきた。
2021年にはクラウドファンディングにも挑戦し、246%でサクセスしたのを機にリメイクブランドをビジネス化するために動いてきた。その目標の一つにあったのが「吉祥寺にお店を持つ」ということだった。
ココでしか出会えないキュートで個性的なアイテムたち
『マザーズメイド』が出店した「創の実」とは、公益財団法人東京都中小企業振興公社が運営する東京都のチャレンジショップ。公社が実施している「若手・女性リーダー応援プログラム」の一環として、商店街での開業を目指す若者や女性を後押しするために店舗経営や販売の機会を提供するとともに、独立開業に向けた様々なサポートを行う期間限定のインキュベーション施設である。現在は吉祥寺(2018年開設)と自由が丘(2017年開設)の二拠点あり、格安な家賃で借りることができ、ここから自分の店を持つことができた卒業生もいるという。
「友達からインスタでこんなチャレンジショップがあるよ、と紹介してもらったのは7月の頭で、そこからバタバタと応募準備をして、あっという間に出店が決まりました。いつかは吉祥寺にお店を持ちたいな……と思っていたので、未だに実感がないのですが、ココは期間限定なのでそれまでにずっと続けていくお店を持てるように頑張ります」と菊地さん。
本格的な事業化に向けて現在はB品生地や着物を使い、量産できるような組み合わせ方を考えて、商品づくりをしている。菊地さんの手にかかった、ちょっとクセのあるキュートなリメイクアイテムがたくさん店内に並び、一点一点「カワイイ!」と唸ってしまう(笑)。
個性的なリメイクアイテムはコーディネートのアクセントにおススメ!『マザーズメイド』で人気のリメイクソックスをはじめ、取り入れやすいリメイクアイテムが揃っている。
店名:Mother’s made
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺南町1-17-7吉祥寺YKビル1F チャレンジショップ『創の実』吉祥寺内
定休日:毎週水曜日第3火曜日
ホームページ:https://mothersmade.jp/
インスタグラム:https://www.instagram.com/mothersmade_official/