2018年から続いている、ユナイテッドアローズ・ビームス・ベイクルーズの3社による合同勉強会が2023年8月8日(火)にユナイテッドアローズ本社8階で行われた。全国で働く3社の販売員約100名がウェビナーに参加した。
2023年度は、年間通して『「ファッション」「販売」「ブランド」の“好き”“楽しむ”“楽しんで働く”を見つける。』をテーマに掲げ、全5回のウェビナーを実施。各回のテーマごとに各社の代表者が登壇し、気づきや動機付けになる機会を年間通じて発信してきた。
最終回となる第5回目のテーマは「ファッションの仕事を続ける/携わっているヒト」をテーマに、各社から業界歴20年を超えるベテランスタッフが登場。ユナイテッドアローズからは広報PRを担当する吉田淳志さん、ベイクルーズからは『イエナ ラ ブークレ』のファッションアドバイザー丸山美香さん、ビームスからは『フェルメリスト ビームス』の犬塚朋子ディレクター。いずれも業界歴が20年を超え、各社の社内でも名の知れた社員たちが出揃った。

三人は「なぜ、ファッションの仕事を続けているのか?」「年表/モチベーションカーブを中心に深掘り」「これから…/販売員に向けて託すことは?」の質問に答える形で、この仕事を続けてこられた理由を語り合った。
一つ目の質問「なぜ、ファッションの仕事を続けているのか?」で浮き彫りになったのは、とにかく三人が「洋服が大好き」で「いつの間にか時が経っていた」感覚しかないということ。三人三様のファッションに対する思いや服への愛情が溢れる会話が繰り広げられ、あっという間に終了時間となってしまった。
その中でも印象に残ったのは、最後の質問。ウェビナーに参加している販売員たちに向けて吉田さんは「買い方が変わり、販売員の仕事も多岐にわたっているけど、その経験はその後必ず役に立つ」と力強い言葉。犬塚さんからは「よく“店は舞台”というけど、店が舞台ならば『今日は何かあるの?』と思うような服を着てこられるような場所であってほしい」と、目からウロコな言葉が飛び出した。
丸山さんも新人の頃を思い出し「先輩から『電車の中で目だってなんぼよ!』とよく言われましたよね。服のおもしろさを伝えるのであれば、それくらいしても良いんじゃないかな」と納得しかないメッセージが。販売員たちに送られた。
取材で聴いていた私も、日ごろ無難なコーディネートになりがちだったが三人の言葉に勇気をもらった。
この勉強会は来期も開催を予定しており、次はマネジメント層に向けた内容を企画している。今後も企業の垣根を超えた勉強会に注目したい。